一般社団法人プラスチック成形加工学会 第34回(2023年度)「論文賞」を受賞しました
この度、新日本理化株式会社の研究員が、一般社団法人プラスチック成形加工学会の「論文賞」を受賞いたしましたことをお知らせいたします。
一般社団法人プラスチック成形加工学会は、1988年12月に創立された学会で、学会誌「成形加工」の発行をはじめ、研究発表会や交流会の開催、論文や技術の表彰制度を通してプラスチックに関わる技術や科学の可能性を広げる活動をされています。同学会が表彰する「論文賞」は、プラスチック成形加工に関する学術研究を奨励し、学術の発展を促進することを目的として、学会誌「成形加工」(1〜12月号)に掲載され公表された研究論文を対象に、独創性・工学的または工業的寄与とその波及効果・努力度等の観点から最も優秀と認められるもの2編以内を表彰するものです。
今回受賞した研究論文は、当社研究開発部と北陸先端科学技術大学院大学の山口政之研究室との共同研究による「ポリプロピレンのせん断誘起結晶化に及ぼす繊維状結晶核剤の影響」に関するものです。
本研究論文では、代表的なプラスチックであるポリプロピレン樹脂に対して、当社の繊維状結晶核剤を添加することにより、低いせん断速度下であっても、分子配向を著しく高めることを明らかにしました。高度な分子配向はポリプロピレン樹脂の高剛性化に必要な要素であり、当社結晶核剤を添加した実験では、せん断速度域の観点からポリプロピレン樹脂フィルムやシート等の剛性を高める手法として有用であることが分かりました。これらが工学的に有用な知見であるとともに、工業的にも重要な技術であると評価され「論文賞」を受賞いたしました。
<受賞題目>
ポリプロピレンのせん断誘起結晶化に及ぼす繊維状結晶核剤の影響
<受賞者>
Khunanya Janchai(北陸先端科学技術大学院大学)
井上 貴博(新日本理化 研究開発部)
岩崎 祥平(新日本理化 研究開発部)
木田 拓充(北陸先端科学技術大学院大学)
山口 政之(北陸先端科学技術大学院大学)