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2024-06-05 ニュース

一般社団法人大阪工研協会 第74回(令和6年度)「工業技術賞」を受賞しました

 工業技術賞は科学技術の振興と研究者・技術者の奨励のため、研究開発・工業化技術の顕著な成果に対して(一社)大阪工研協会から贈呈される歴史ある賞です。
 今回受賞しましたのは、パーム油などの植物油を原料とした新たなバイオマス可塑剤「グリーンサイザー BZシリーズ」です。

 近年、地球温暖化や資源枯渇などの環境問題を考慮し、生産、使用において環境負荷を抑えた素材が求められています。当社は70年以上の歴史を持つ可塑剤メーカーとして、環境負荷を低減するという課題に真摯に向き合い、石化由来原料を植物などの再生可能な生物資源であるバイオマス由来の原料へ転換する研究開発に取り組んでおります。今回受賞しました「グリーンサイザー BZシリーズ」は、石化由来原料を用いる汎用可塑剤を、パーム油などの植物油からなるバイオマス原料へと置換した新たなバイオマス可塑剤です。
 可塑剤は、塩化ビニル樹脂(PVC)を始め、各種プラスチックに柔軟性を与え加工しやすくするために広く用いられる添加剤であり、その配合量も多いのが特徴です。壁紙・床材、電線被覆材、バッグやシューズといったレザー製品など、可塑剤を添加したプラスチック素材は幅広く世の中で使用されていることから、可塑剤を石化由来からバイオマス由来へ転換することは環境負荷低減に大きく貢献すると考えられます。加えて、「グリーンサイザー BZシリーズ」は、汎用可塑剤に比べ、PVCに添加した際の引張特性・耐寒性・耐熱性などの物性が優れていること、また、粘度・色も同等とハンドリングしやすいことなどから代替が容易であり、ワーク先での評価も進んでいます。
 なお、「グリーンサイザー BZシリーズ」は一般社団法人日本有機資源協会(JORA)のバイオマスマーク※商品の認定を受けており、そのバイオマス度は70%以上です。

 

 

 

 

 

 

<受賞内容> 
 ・研究題目
  カーボンニュートラルに貢献する新規バイオマス可塑剤「グリーンサイザー BZシリーズ」の開発

 ・受賞者
  研究開発部 吉近匠生


<グリーンサイザー BZシリーズのPVC物性>
 「グリーンサイザー BZシリーズ」は、石化由来原料の可塑剤であるDOP、DINP、DUPの代替としてそれぞれ対応しており、耐寒性および耐熱性においてこれらの可塑剤よりも優れたPVC物性を発現します。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※バイオマスマークとは、一般社団法人有機資源協会が認定する、生物由来の資源(バイオマス)を活用し、品質および安全性が関連する法規、基準、規格等に適合している環境商品の目印です。(一般社団法人日本有機資源協会より)
※本受賞内容は、雑誌「科学と工業」の2024年8月号に掲載予定です。
※グリーンサイザーは当社の登録商標です。
 

 

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